健康管理
健康管理
- 栄養
人間の体が、外界から体に必要な物質を取り入れ、生体活動を維持することを栄養という。
生体活動をうまく維持する(生体恒常性)ためには、①生体機能の調節、②生体組織の生成、③エネルギー、の3つがバランスを保たれていなければならない。
この3つの要因のバランスを図るために、必要なことを具体的な側面から見ると、「適度な休養」、「適度な運動」、「バランスのとれた食事(栄養素)」ということになる。
- 栄養素
人間の体の生体恒常性を保つために、外界からとり入れるものは、食べ物のほかにも水分や空気(酸素・二酸化炭素など)や太陽光線などがあるが、通常は、これらは栄養素とはいわない。栄養素という場合は、食べ物としてとり入れるものだけをいう。
通常は、食べ物に含まれている主な成分で、量的にも多い「糖質・脂質・タンパク質」を「三大栄養素」と呼んでいるが、量的には少ないけれども大事な役割りを果たす「ビタミン類・ミネラル類」を加えて、「五大栄養素」といわれている
- 三大栄養素
一般的には、以下のようなバランスが比較的適性であるとされている。
※1981年 アメリカ上院栄養委員会の成人病予防のために設定した食事バランス目標
エネルギー比>
・糖質 :62%
・タンパク質:15%
・脂 質:23%
重量比>
・糖質 :70%
・タンパク質:18%
・脂 質:12%
- 三大栄養素の人体内燃焼値
糖質と脂肪は,その主な役割がエネルギー源となることであるが、同じ量で比較すると、脂肪のほうがずっと高いエネルギー源となる。三大栄養素がそれぞれ1g当たり、体内でどれだけのエネルギーとなるかを人体内燃焼値という。
三大栄養素の人体内燃焼値
•糖質は1gで4.18Kcal
•脂質は1gで9.46Kcal
•タンバク質は19で4.32Kcal
およそ、4:9:4という比率である。
- 年齢性別にとる栄養上の注意事項
1) 乳児の栄養
最近、人工栄養児が増加しているが、母乳と違って、人工栄養児は感染性疾患にかかりやすいといわれる。母乳は乳児にとって理想的な栄養素なのである。
2) 満1歳~5歳の幼児の栄養
好ましい食習慣が形成される大事な時期といわれている。偏食の習慣はこの時期に発生するので、充分な注意が、必要。タンパク質は多めがいいといわれる。タンパク質不足は脳の発育にも悪影響を与える。
3) 思春期の女子の栄養
10歳から14歳ぐらいの女子の場合は、特にタンパク質・カルシウム・鉄・ビタミン類を多めにとる必要がある。
4) 女性の栄養
女性の場合はことに月経による血液損失があるため、充分な注意が必要であり、タンパク質や鉄分の充分な摂取を心がけること。最近は若い女性の鉄欠乏性貧血が問題となっている。妊娠時の女性の栄養不充分は、自分の体だけでなく、胎児にも影響を及ぼす。
5) 老人の栄養
偏食に陥りやすい。食欲もおとろえ⊂くる一方、食ぺすぎることもあって栄養のバランスが崩れやすくなる。歯が悪くなり、消化機能も衰えるので、貧血になったり便秘になったりしがちである。
「健康.管理の栄養学」からの転載
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